イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
普通の恋が欲しかった。
特別じゃなくていい、普通の恋を一度でもできたらそれでいい。
そう思ってたよ。
だって、ずっと続く想いなんてないよ。
お父さんだってそうだった。
そうやってお母さんと私を捨てた。
愛は、簡単に消えてなくなる。
だから、いつかなくなるから、想いなんて。
でも、本当に?
こんなに苦しくて悲しい、この溢れ出る想いが、いつかなくなる日が来るの?
いつか消えてなくなるの?
こんなに、愛おしいのに。
どうして?
どうして。
あなたの道を遮ることが、私にはできない。
次の日の朝、いつもどおりの時間に家を出たけど、いつもの曲がり角にやっぱり会長の姿はなかった。