イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「惨めな女」
吐き捨てるような言葉が、頭上から降ってくる。
別にいい。
惨めなのは、本当かもしれない。
横山先輩がいなくなっても、私はずっと頭を下げたまま自分の上履きを見ていた。
すると。
視界に割り込んでくる、少し懐かしい笑顔。
勝気な瞳に、ツインテール。
可憐な、高い声。
「モテ女がなーに頭を垂れておる」
私の足元にしゃがみこんで、私を見上げている流奈さん。
数週間ぶりに、声を聞いた。
堪えていた涙が、視界を覆っていくのが分かった。