イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


裏庭のベンチに座る私の膝には、流奈さんが持ち歩いていたらしい小さなブランケットが掛けられている。


静かで寒い、だけど隣に流奈さんがいる。



「寒いねー」

「もう2学期も終わりますもんね」

「あっちゅうまだねー」



とっくに昼休みは終わって、4限がはじまっていた。


流奈さんに授業をさぼらせてしまった罪悪感と、隣にいてくれる安心感の狭間で私が揺れていると。



「…好きな人って、とーる?」


ぽつり、そう聞かれた。


流奈さんはなんでもストレートに聞いてくるな。


思わず少し笑ってしまう。



でも、そういうところが、好きだ。



「はい」



答えると、流奈さんはぱあっと嬉しそうな顔をして、それから少し目を伏せて。



「…素直にならないの?」


そう聞いた。

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