イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
会長から、なにも聞いてないんだ。
会長に気持ちを伝えた次の日から、流奈さんも昼休みに迎えにこなくなったから、てっきりすべて聞いているのだと思っていた。
「素直に、なったんです」
少し微笑んで言うと、また涙が出そうでぐっと堪える。
流奈さんは少し眉を歪めて、私を見た。
「あの…会長、元気にしてますか?」
「え?ああ…うん、でもあんまり最近学校来てないよ」
「え…なんでですか?」
「家の都合じゃない?生徒会の仕事も、ほとんど業務の片付けだけだしね」
「そう、なんですね…」
いよいよもう、そんな時期なんだ。
「…友梨子さんに会ったんだって?」
私は頷く。
やっぱり流奈さんも知ってるんだな、友梨子さんのこと。