イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛


「1年の時から私が会長と出会えてれば、もう1年長く一緒にいられたのになあって」



例え結末は、同じでも。



「今更、そんなことばっかり考えちゃいます」



弱々しく笑って言うと、流奈さんが珍しく眉を下げて笑って少し考えるような顔をした。


それからゆっくり、言う。



「とーるは、もう昼休みに未来迎えにいかなくていいからって。それだけ言って他はなんにも言わない。流奈も、聞かない。でも…とーるは大切な幼なじみだし、未来ちんは大切な友達だから…」



その言葉に胸がきゅんと切なくなる。

流奈さんが、そんなふうに思ってくれてたなんて。



「だから、最後にお節介していい?」



今まで見たことない程、真剣な流奈さんの顔。



私が頷くと。



「…未来ちんがとーるを見つける前に、とーるは未来ちんを見つけてる」



……どういう意味?


< 389 / 432 >

この作品をシェア

pagetop