イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
2限終了のチャイムが鳴ると、2人はすぐさま私の席にやってきてくれる。
前の席にきょうちゃん、横の席に森川が座る。
私は机に両肘をついて頭を抱えて呟いた。
「…もうだめな気がする」
「なにがよ」
「もうこの学校で生きていけない気がする」
「どうしたんだよ」
「あの人、だめな人だと思う」
「あの人って?王子のこと?」
「王子?全然。全然王子とかじゃないよあの人」
「っつても、生徒会長は一応、学校公認級の王子だし」
「外見だけだよ」
「でも御曹司だろ?」
「御曹司だかなんだか知らないけど、あれはね、人としてだめな人だよ」
「とにかく、なにがあったのか話しなよ」
きょうちゃんにそう諭されて、私は頭を抱えたまま、事の顛末を話した。