イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛



どれくらい走ったか分からない。



ぜぇはぁと冬の夜に肩で息をする俺と未来は、見知らぬ公園に辿りついていた。




よろよろとブランコの方へ歩き、倒れこむように座る。




いきなり現れていきなり走りだして、この俺にスーツで全力疾走させるなんて…



「お前はアホか!!!」



まだ隣でぜぇぜぇ息をしながら、身体を折り曲げている未来に思わず言ってしまう。




運動も苦手なくせに…。



俺だって、最近父親の仕事に付き合わされてばかりだったから身体がなまっている。



まだ、呼吸が整わない。



あーくそ、暑い、そう思ってネクタイをぐいと緩めた時、



「私が、迎えにきちゃいました」



額に汗を浮かべた未来が、柔らかな笑顔で言った。



ブランコに座った俺は、へなへなと上半身を折る。




この女は…。



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