イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「…父は…、お母さんのこと、美人だからって好きになって、飽きたからって捨てた人。それをそのまま、娘の前で言ってしまうような人…です」
「うん」
「許せない。…許せないのに。大切にしてた。もう会えないから…形見みたいにして」
知ってるよ。
お前のそういう、頑なに綺麗なところを。
そういうところに、惚れたんだ。
未来は俺を見下ろして。
「…会長、好きです」
花咲くような笑顔で言った。
俺は未来の腰に腕を回して、自分の方へと引き寄せる。
ブランコに座ったまま。
立ったままの未来の腹に、顔を埋めて。
ああ、敵わねーな、この女には。
「迎えにくんなって言われたからって迎えにいかないアホがいるかって、流奈にぶちぎれられた」
早口で言うと未来が吹きだしたので、未来を抱く腕の力を強める。