イケメン生徒会長の甘くて危険な溺愛
「…それで、なんにも言えずに逃げてきた。以上」
話し終えると、2人はひとしきり驚いたあとうーんと首を捻った。
「…未来、それって…会長から告白、されたってことか?」
森川が呑気に言うので、私は首を振る。
もうやだ、今日首振りすぎて痛い。
「ない。あれは告白じゃない」
「じゃあなんなの」
「だから…、会長命令っていう謎の」
「謎の?」
「謎の……、命令」
きょうちゃんが、私の頭をぽんぽんと撫でながら、
「ねー本当に心当たりないの?」
「ないない本当にない…」
「未来は他人に興味ないからなあ。未来が気づいてないだけって可能性もあるし」
「かもしれないけど、恨み買うようなこと、しないよ私」
訴えるように顔を上げると、2人はうんうんと頷いてくれる。