七人の小人たち
きっかけは些細なこと。


私は中学時代から不登校のまま、中学を卒業し、高校にも入らず自分の部屋で閉じこもる生活を何年も続けていた。


周りはもう受験のシーズン。大学や専門学校、就職など、それはもう、色とりどりな自分の道を見つけて羽ばたいてゆくのだろう。


私は早生まれだから、今年中は17歳のまま。

17歳と18歳の違いなんてさほどないのに、私はその事実に少し、ほんの少し安心していた。


ブログを見つけたのはたまたま。私は現実に目を向けたくないため、基本現実の自分に近い情報は仕入れない。周りが高3、だというのも、先日、母親が何気なく口にしていた一言だった。


『今年の誕生日』

題は至ってシンプルだった。



18歳。その検索ワードを手に、私は新たな扉を開いてしまった。ずっと閉じていた扉。閉ざしていた、と表現するべきだろうか。


「メリクリハッピーが誕生日な子いない?一緒に祝おー!」

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