貴女を僕のモノにしていいですか?
「ジェニィ?どうしたの?」

頬を赤く染め、胸を高鳴らせながらピーターは振り返る。ジェニィは寂しくて腕を掴んでくれたんじゃ……とピーターは期待したものの、ジェニィの顔はムスッとしたものだった。

「ねえ、ピーターが宝物を盗んであげてるのってあたしだけよね?」

ジェニィの問いにピーターは「当たり前だよ」と微笑む。そしてジェニィの手をまるでガラス細工を扱うかのように優しく取ると、その甲に口付けた。

「僕の心は永遠にジェニィのものだよ。……愛してる」

まるで映画のワンシーンのようにカッコつけて言うと、「馬鹿じゃないの!?」とジェニィに呆れられてしまう。そしてさらに睨まれた。

「スカしてる暇があるなら宝物を盗んで来なさいよ!言っとくけど、他の女の依頼なんて設けたら殺すわよ」

可愛い顔をしているのに平気で物騒なことを言うジェニィにピーターは苦笑する。でも、そんなところも愛おしくてたまらないのだ。
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