貴女を僕のモノにしていいですか？
「喜んでもらえてよかった」

ピーターはそう言い、ジェニィの部屋に置かれたソファに腰掛ける。どんなに疲れてしまっても、ジェニィの笑顔があるから頑張れるのだ。

「ずいぶん疲れているみたいね。変な仕掛けでもあったの？」

ジェニィもピーターの隣に座る。ふわりといい匂いがしてピーターは顔を赤く染めた。

「あ〜……。防犯対策がこれでもかっていうくらいしてあった。大変だったけど、証拠は今回も何も残してないよ」

「へえ〜……。お疲れ様」

ジェニィはピーターに笑いかけた後、また宝物を見つめる。その目はとろけていて、まるで恋をしているようだった。そのたびにピーターはその目を自分に向けてほしいと盗んだ宝物に嫉妬してしまう。

「ねえ、ジェニィ」

ピーターが声をかけると、ジェニィは「何？」と言いながらピーターの方を向く。しかし、その時にはジェニィの目はいつもと変わらない。

「ジェニィ……」

変わらないその目を見て、ピーターは何度も名前を呼んでしまう。ジェニィは首を傾げた。
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