最強☆彼氏♂彼女♀
道行くカップルや家族、女同士や男同士、はたまたこれからクリスマス合コンでもするのかのような男女グループ。
その人たちのほとんどがアタシ達を見ていた。
でもそんなものはアタシの視界の隅の隅に見えただけで
目線の先には呆けた顔の先生しかいない。
「あの、咲良…?」
「アタシは彼女でしょ!?」
また先生の呼びかけを無視する。
聞きたくない。
「何でアタシに言ってくれないの…?いつもいつもいつも…っ!今だって…さっきから明らかに態度違うし!」
勇気を出して先生を誘って、廉にぃに協力してもらっておしゃれして。
先生が連れていってくれたお店の雰囲気に嬉しくなって。
「………全部アタシの空回りだった?先生は、つまらないのにアタシに付き合ってくれてただけ…!?アタシは…………」