キミの名前を呼びたい。
梓ちゃん…そんなこと言ってたなんて。
「僕も良く図書室行くから、また話しようよ」
ちょうど教室に着いたところだった。
ある程度時間が経ったからか、教室には人が増えている。
「葉山さんおはよう!」
『おはよう』
昨日如月くんが買ってくれたホワイトボードを使う。
「あ、早速使ってくれてるんだ!ありがとう!」
ふと、如月くんと真城さんが話してるのを思い出した。
「葉山さん?どうかした?」
私は首を横に振った。盗み聞きなんて、酷いよね。
「…もしかして真城さんと話してたの、聞いてた?」
何かを察したように、如月くんが口を開いた。
『本当のことだから』
「本当の事だったとしてもああいう風に言う人は俺、嫌いなんだ。大事な友達の悪口は許せない」