キミの名前を呼びたい。
「なんか美結、本気で如月のこと好きみたいだね」
梓ちゃんもそのことに気が付いていたみたい。
真城さんみたいな可愛い子に好かれたら、誰だって嬉しいよね。
「でも、なんだろ。如月は如月で美結の扱い上手い気がする」
扱いが上手い…?
「なんていうか、適度な距離感を掴めてるというか。」
なるほど、それはあるかもしれない。
「男子って美結みたいな女の子好きだよねー。」
「全員がそうって言うわけではないけどな」
笹川くんも私の席へとやって来た。
「うわ!ちょっと盗み聞き?」
「違ぇよ、僕ら先生に呼ばれてただろ。」
「あ!忘れてた!ごめん椛ちょっと行ってくる!」
梓ちゃんと笹川くんは駆け足で教室から出ていった。