キミの名前を呼びたい。


「……ありがと」


そう、小声で言われた。


『どういたしまして』


「わ、わたしもう行くからっ」


真城さんは小走りでどこかに行ってしまった。



──「これにて文化祭を終了させていただきます
お気を付けてお帰りください」──



文化祭終了の放送が流れた。


教室に戻ると、昨日よりも早い時間で宝探しが終了したようで後片付けされていた。


「よーし今日こそ打ち上げ行こうぜ!カラオケ以外で!」


昨日声を上げた男子が気にして付け足してくれた。


「でもカラオケ以外に何があるんだい?」


笹川くんが聞くと、その男の子はあたふたしていた。


「そ、それはみんなで考えるんだろ!」


「はーいみんなお疲れ様ー!差し入れでーす」


担任の先生が差し入れとしてハーゲンダッツを人数分買ってきてくれた。
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