冷たい千景くんは10分だけ私の言いなり。
「あの、どうして今日は会いに来てくれたの?今日の約束はまた下校時間のはずなのに」
そうそう手つなぎ下校にすっかりはまっている私は今日も彼と駅まで歩くつもりで彼のスマホへメッセージを送っていたんだけど。
「いや、実は今日急に予定が入ってさ。これから早退するんだ。それで花に連絡したけどメッセージを見ていないみたいだったから」
「え?そうだったんだ。それでわざわざ知らせに来てくれたんだね。でも早退ってどうして?」
なんて優しいのって無邪気に感動していたら彼が早口で続けた。
「妹たちの参観日なんだ。母が体調崩してさ。代わりに俺が……わるい、詳しいことはまた明日な」
「え?え?参観?」
急に予想もしなかったワードが飛び出してきたので頭が追いつかない。
だけど、彼は時間がないみたいでじゃあなと言って早足で去って行ってしまった。
そうか。千景くんは6人兄妹の長男だって話を以前にしてくれたっけ。
そうそう手つなぎ下校にすっかりはまっている私は今日も彼と駅まで歩くつもりで彼のスマホへメッセージを送っていたんだけど。
「いや、実は今日急に予定が入ってさ。これから早退するんだ。それで花に連絡したけどメッセージを見ていないみたいだったから」
「え?そうだったんだ。それでわざわざ知らせに来てくれたんだね。でも早退ってどうして?」
なんて優しいのって無邪気に感動していたら彼が早口で続けた。
「妹たちの参観日なんだ。母が体調崩してさ。代わりに俺が……わるい、詳しいことはまた明日な」
「え?え?参観?」
急に予想もしなかったワードが飛び出してきたので頭が追いつかない。
だけど、彼は時間がないみたいでじゃあなと言って早足で去って行ってしまった。
そうか。千景くんは6人兄妹の長男だって話を以前にしてくれたっけ。