冷たい千景くんは10分だけ私の言いなり。
「こんにちは」


声をそろえて弾むように挨拶してくれたので、思わず笑みが零れた。


「こんにちは」


「ねえ、お姉さんはチー兄の彼女?」


「えっと、うんそうだよ」


少し身をかがめてそう答えたら、3人は顔を見合わせている。


「ほんとはダメなんだけどお姉さんキラキラしてて可愛いから、4番目にしてあげるね」


「え?なにが4番目?」


訳が分からなかったけど、ニコニコして首をかしげた。


話し方や声やしぐさまで、全てが愛らしくて見てるだけで顔がフニャフニャにとろけちゃう。


「チー兄はね私達3人の彼氏なの」


自信満々にそう言い放つので、悶絶してしまいそう。


「そっかー、お兄さんのことが大好きなんだね」


そこで3人はもう一度顔を見合わせてニコッと笑いあっている。
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