冷たい千景くんは10分だけ私の言いなり。
「お、おい、大丈夫なのか?花」


まさか何か変なことになってやしないかとヒヤヒヤした。


「クソッ、あのやろう」


電話に向かって舌打ちする。


何がどうなっているのかわからなくてイライラが最高潮だ。


バフッ


「もうー、拓海くん私のベッドに勝手に入らないでよ」


「いいじゃん、わー花の匂いがする。サイコー」


「きゃっー、拓海くんのヘンタイ」


そんなアホみたいなやりとりが聞こえてくる。


どうやら、拓海が花のベッドに勝手に寝転がったみたいでモメているらしい。


おそらく拓海が俺のことを意識して、煽ってきてるんだろう。


頭に血が上ったみたいにカッカッしてきた俺はまんまと、思い通りになっているんだが。


「そいつに言っとけ。花に何かしたらただじゃおかないぞって」
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