夕焼け雲は優しさを受けて輝く【完】
それから、私は毎日、グラウンドの手前で自転車を降りるようになった。
自転車を引いて、黄昏の空のもと、懸命に声を上げて頑張る野球部の練習を眺めながら、校門へと向かう。
あ、金坂さん!
私の目は、自然と金坂さんを探していた。
ファーストを守る金坂さん。
バッティング練習をする金坂さん。
その日によって練習内容が違うのも、見ていて楽しかった。
そして、時々、こちらに気付いた金坂さんは、周りに気付かれないよう、こっそりと小さく手を振ってくれる。
それが、なんだか、とても嬉しかった。
1日の立ち仕事で疲れた体が、一瞬で元気が回復するかのような不思議な感覚。
自転車を引いて、黄昏の空のもと、懸命に声を上げて頑張る野球部の練習を眺めながら、校門へと向かう。
あ、金坂さん!
私の目は、自然と金坂さんを探していた。
ファーストを守る金坂さん。
バッティング練習をする金坂さん。
その日によって練習内容が違うのも、見ていて楽しかった。
そして、時々、こちらに気付いた金坂さんは、周りに気付かれないよう、こっそりと小さく手を振ってくれる。
それが、なんだか、とても嬉しかった。
1日の立ち仕事で疲れた体が、一瞬で元気が回復するかのような不思議な感覚。