いつか咲う恋になれ
「ん?何かあった?」

会話をやめてじぃっと真尋先輩を見ている私達を見て、先輩は不思議そうな表情をする。

「説教長かったな」

宮原先輩がニヤッとしながら話しかけた。

「俺の成績で説教だったら、敦士なんてどうなるんだよ」

真尋先輩もニヤッと笑みを浮かべて言い返した。やっぱりいつもと変わらない様子……きっと今回はコンディションが悪かっただけなんだろうな。

それから数日後、私は文化祭の準備のため小谷先輩と二人で買い出しに来ていた。

「これで全部ですかね?」

ペーパーフラワー用のお花紙にペンキ各種、ハケに軍手……買った物を確認する。買い忘れはなさそうだ。

「あっ荷物持つよ」

そう言って小谷先輩は私から荷物を取り持ってくれた。

「ありがとうございます」

買い物も終わり、学校に向かって歩き出す。相変わらず小谷先輩はよく喋り、私はそれを聞くのが楽しい。

でも体育祭後に小谷先輩から告白されてから……まだ返事はしてなかった。

返事はゆっくり考えてからと言われたけど、そろそろはっきりした方がいいと思っている。だけど返事するタイミングが分からず困っていた。
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