いつか咲う恋になれ
次の日の昼休み、優莉に宮原先輩の事を聞こうと誰もいない生徒会室で話を切り出した。

「優莉、あのさ……最近何かあった……かな?」

「何か歯切れの悪い聞き方ね。穂花こそどうしたの?」

私の不自然な話し方に反応して、優莉はじぃっと私を見てくる。その真っ直ぐな優莉の視線にやられ、私は観念して改めて聞き直した。

「宮原先輩と……その、何かあった?」

聞いた後、そろっと優莉の顔を見て反応を確認する。

「あぁその事?本人から聞いたの?」

「う、うん」

「だったら全部知ってるんでしょ?何を聞きたいの?」

「何をって言われても……」

優莉の本音が知りたい……なんて何だか言える雰囲気でもない。私が聞きたくても聞けなくて口をモゴモゴさせていると、優莉はふふっと微笑み私をジッと見てきた。

「私ね……宮原先輩から告白されて、正直嬉しかった。中学の頃から好きだったしね」

「だったら何で?何で好きなのに断ったの?」

やっぱり優莉は宮原先輩の事を好きだったんだ。優莉は机に片肘をつき、自分の気持ちを話し始めた。

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