いつか咲う恋になれ
数日後、部活祭の企画書が揃ったという事で生徒会室に召集がかかる。

私は日直の仕事に手間取り、急いで生徒会室へ向かう。「遅くなりました」とドアを開けて慌てて中に入ると、小谷先輩以外のメンバーは既に集まっていた。

「あれ?小谷先輩まだなんですね」

いつもは一番乗りに生徒会室へ来ている小谷先輩だけど、今日は何かあったのかな。

「多分補習とかじゃね?そのうち来るだろうから先に始めるぞ」

そう言って宮原先輩はサクッと話を進めていく。今日は部活祭の場所割りをするらしい。

早速、各部の希望する場所を割り当てていると、廊下から勢いよく走ってくる音がして徐々に足音が近づいてくる。

そして足音が消えたと思ったら思いっきり生徒会室のドアが開き、小谷先輩が凄い剣幕でこっちを見てきた。

「紗倉ちゃん!」

「えっ?は、はい」

小谷先輩の勢いに圧倒され、無意識に返事する。小谷先輩がこんな顔するなんて、私何かしちゃった!?

生徒会室内はシーンとなる。みんなが呆気にとられている中、小谷先輩はグイグイと私の元へ来て両肩を掴んできた。

何!?小谷先輩どうしちゃったんだろう。
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