いつか咲う恋になれ
「うわっ何やってんだよコタ。さっさと中に入れ」

しかし宮原先輩が声をかけても小谷先輩はなかなか中へ入って来ない。入り辛そうにしている。

痺れを切らした宮原先輩がドアを全開にして、無理やり小谷先輩を生徒会室の中に引っ張って入れた。

「気持ちは分かるけどな、いつまでも逃げる訳にはいけないだろ?男なら当たって砕けてこい」

宮原先輩はそう言うと小谷先輩の背中を押す。そして私の前に気まずそうな表情をしながら小谷先輩が来た。

「あ……えっと……さっきはごめん」

俯き加減で頭を触りながら私に謝ってきた。

「お疲れ様です、小谷先輩。謝らなくても大丈夫ですよ。ちゃんと分かってますから」

「え?」

私は小谷先輩に笑顔を向ける。でも何故か小谷先輩はキョトンとした表情で私を見てきた。

「最初はどんなシナリオか分からなかったのでビックリしちゃいましたけど、全部生徒会のパフォーマンスですよね?」

あれ?場の空気が微妙な感じになってる。そしてみんなの顔も『え?』と言うような表情だし……私、発言間違えたかな。
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