いつか咲う恋になれ
母親に『今日は友達の家に泊まる』とメールを入れる。そして穂花ちゃんの部屋のドアを少し開けたままにして、リビングに移動した。

あのまま電気を消した穂花ちゃんの部屋にいると、理性を保てる自信がなかったっていうのもあり、リビングで持ってきた勉強道具を広げて勉強する。

「……勉強ならこんなに簡単に答えが出るのにな」

そんな事を考えながらスラスラと問題集を解いていった。

それから数時間後、気がつくと俺は机の上にうつ伏せになり寝てしまったみたいだ。

そして何処からか柔軟剤の良い香りがしてくる。ガバッと起き上がると、何かがふわっと床に落ちた。

それを拾い上げる。ブランケット……かな。でも何故俺にブランケットが…もしかして穂花ちゃんが寝ている俺にブランケットをかけてくれた？

穂花ちゃんの部屋に行ってみたけど、スヤスヤと寝ていた。首元に触れて熱を確認する。だいぶ熱も下がったようだ。

「ありがとう」

寝ている穂花ちゃんにお礼を言ってまたリビングへ戻った。そして勉強をして仮眠をとるを繰り返した。

朝になり、穂花ちゃんの様子を見に行く。顔色も元に戻り大丈夫そうだ。寝ている穂花ちゃんの頭をひと撫でした。
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