いつか咲う恋になれ
「久しぶりに三人揃ったね」

安住ちゃんは嬉しそうに笑顔を見せる。私と柳も顔を見合わせて笑った。

それから三人で水着を見に色んな店を回る。

「あっこの水着可愛い」

私は目についた可愛らしいハイネックタイプの水着を手に取る。

「紗倉に似合いそうじゃん。試着してみたら？」

安住ちゃんはそう言いながら、ある水着を手に取る。

「柳はこの水着にしたら？」

「どれどれ……ってそれ、超際どいビキニじゃん」

三人で思いっきり笑う。私が距離を置いてしまったのだけど、また私達の時間は進み始めた。

花火大会前日、私は真尋先輩にメッセージを送る。

『明日、友達と遊んできます』

送った後に受験生の先輩に遊んできますと言うのはまずかったかなとちょっと後悔する。

『いってらっしゃい』

真尋先輩からの返信に一人だけ遊んでごめんなさいと頭を下げた。

花火大会当日、私達は久しぶりに五人で会う。全員揃いお互い無言で顔を見合わせる。

一瞬沈黙したけどみんな笑顔になり、私達は今年出来たばかりのスライダーや大型プールが楽しめるレジャーランドへ向かった。
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