君を愛する資格。
俺は裏切られた。ずっと一緒だって言ったのに。
つい昨日まであんなに笑い合っていたのに。
春の中でこんなにも俺はちっぽけな存在で
簡単に切り捨てられるのか
俺はこんなにも春が大事で
こんなにも春のことが_______________
怒りと悲しみの真っ黒な感情が
混ざりあってごちゃごちゃして
もう何も考えられなくなった
数日後、ごちゃごちゃした感情が消えないまま
ひとりで学校に向かっている途中
近所のおばさん達の話し声が聞こえた
「赤瀬さん、母親が借金作って夜逃げしたらしいわよ。
お子さんもまだ小さいだろうに、可哀想ね〜」
その頃俺は "夜逃げ" がどういうものかわからず
母親に聞いても
「もう春君のことは忘れなさい」
と言われるだけだった