異世界猫。王子様から婚約破棄されましたが、実は聖女だったのでまったりもふもふ優しく騎士様に愛されます
「やはりマリアンヌ様の聖女の素質はとても優れておりますわ。このまま聖女として活動してくださると良いのですけど」
「そんなに聖女様は足りてないのですか?」
「ええ。力の弱いものはそれほどたくさんではないですけど居ないことも無いのです。治療院や教会には常に数人の聖女がおりますものね」
にゃあなるほど。そういえばそういうところで活躍してるイメージでしたね。聖女様って。
(ですわ。むしろ騎士様と一緒に魔獣退治ってイメージする方が不思議ですわよね。マリアクエストってそういうゲームでしたっけ?)
そそ。やっぱりマリアンヌもそうおもうのね。
(平民の子が騎士と恋に落ちるために騎士団の護り手として聖女を目指すっていう話は聞いていましたけど、やっぱりそういうのは怖いですよね? 命がけの聖なる職業なのだとは思ってましたけど。それでもそういうのは例外な気がしてましたわ。聖女様の中でも特別に優れたお力が無いと難しいのでは無いかって)
ああそっか。だからそういう力のある聖女様は少ない、ってことなのかもね?
(ですわねー)
「でも本当に力がある聖女は少ないんですよ。そもそも聖女の素質は貴族の女性の方が高いのですけれど、なりたがる令嬢は稀ですからね?」
「あ、そういう事ですかあ」
貴族の令嬢から選べばもっと聖女は増えるのに、って事なのかな?
「マリアンヌ様だって、ご自身の身体の事情さえ解決すれば、わざわざ聖女修行など受けようとは思われなかったでしょう?」
あう。そうかも?
「そうかもしれません。というよりこの身体の事情がなければ両親が聖女修行など、と、許してはくれなかったのではないかと」
「マリアンヌ様ご自身はどうですか? ご自分の中に眠る力を開花させる事が出来る。その事に魅力をお感じにはなりません?」
レティーナさまはちょっといたずらっぽい目をしてあたしの顔を覗き込んで、そう言った。
あう。これってもしかして誘導されてる?
彼女はあたしに自分から聖女になりたいって言わせたいのかな?
まあね。そうなんだろうな。
これだけ聖女が必要とされている世の中で、そんな素質のある貴族の令嬢に聖女のなり手が居ないなんて。
仕方のない事なのかもしれないけど、大聖女さまからみたら、きっと歯痒いよね。
まあでもあたし、ちょっとこの聖女の力、興味あるんだよね。
っていうかせっかく魔法が使えるんだもん、覚えてみたいっていうかさ。
(力には責任が伴いますわ。軽はずみに決断していいことではありませんよ?)
あう。マリアンヌはどうなの? 魔法、覚えたくないの?
(わたくしは……。ふふ。わたくしも覚えたいです。どうせなら極めちゃいたいとか思ったりしてますよ?)
あは。じゃぁ、決まりね? 返事、しちゃってもいい?
(そうですね。がんばりましょう)
「レティーナさま。わたくし、この身体の事情が解決したとしても、聖女の力を学びたいと思いますわ」
「ああ。ありがとうございますマリアンヌ様。そう言って頂けて助かります……」
あうあう。レティーナさまあたしの手を握って。
「ごめんなさいね、実はわたくし、貴女に謝らなきゃいけない事があるんです……」
と、そう言った。
「そんなに聖女様は足りてないのですか?」
「ええ。力の弱いものはそれほどたくさんではないですけど居ないことも無いのです。治療院や教会には常に数人の聖女がおりますものね」
にゃあなるほど。そういえばそういうところで活躍してるイメージでしたね。聖女様って。
(ですわ。むしろ騎士様と一緒に魔獣退治ってイメージする方が不思議ですわよね。マリアクエストってそういうゲームでしたっけ?)
そそ。やっぱりマリアンヌもそうおもうのね。
(平民の子が騎士と恋に落ちるために騎士団の護り手として聖女を目指すっていう話は聞いていましたけど、やっぱりそういうのは怖いですよね? 命がけの聖なる職業なのだとは思ってましたけど。それでもそういうのは例外な気がしてましたわ。聖女様の中でも特別に優れたお力が無いと難しいのでは無いかって)
ああそっか。だからそういう力のある聖女様は少ない、ってことなのかもね?
(ですわねー)
「でも本当に力がある聖女は少ないんですよ。そもそも聖女の素質は貴族の女性の方が高いのですけれど、なりたがる令嬢は稀ですからね?」
「あ、そういう事ですかあ」
貴族の令嬢から選べばもっと聖女は増えるのに、って事なのかな?
「マリアンヌ様だって、ご自身の身体の事情さえ解決すれば、わざわざ聖女修行など受けようとは思われなかったでしょう?」
あう。そうかも?
「そうかもしれません。というよりこの身体の事情がなければ両親が聖女修行など、と、許してはくれなかったのではないかと」
「マリアンヌ様ご自身はどうですか? ご自分の中に眠る力を開花させる事が出来る。その事に魅力をお感じにはなりません?」
レティーナさまはちょっといたずらっぽい目をしてあたしの顔を覗き込んで、そう言った。
あう。これってもしかして誘導されてる?
彼女はあたしに自分から聖女になりたいって言わせたいのかな?
まあね。そうなんだろうな。
これだけ聖女が必要とされている世の中で、そんな素質のある貴族の令嬢に聖女のなり手が居ないなんて。
仕方のない事なのかもしれないけど、大聖女さまからみたら、きっと歯痒いよね。
まあでもあたし、ちょっとこの聖女の力、興味あるんだよね。
っていうかせっかく魔法が使えるんだもん、覚えてみたいっていうかさ。
(力には責任が伴いますわ。軽はずみに決断していいことではありませんよ?)
あう。マリアンヌはどうなの? 魔法、覚えたくないの?
(わたくしは……。ふふ。わたくしも覚えたいです。どうせなら極めちゃいたいとか思ったりしてますよ?)
あは。じゃぁ、決まりね? 返事、しちゃってもいい?
(そうですね。がんばりましょう)
「レティーナさま。わたくし、この身体の事情が解決したとしても、聖女の力を学びたいと思いますわ」
「ああ。ありがとうございますマリアンヌ様。そう言って頂けて助かります……」
あうあう。レティーナさまあたしの手を握って。
「ごめんなさいね、実はわたくし、貴女に謝らなきゃいけない事があるんです……」
と、そう言った。