異世界猫。王子様から婚約破棄されましたが、実は聖女だったのでまったりもふもふ優しく騎士様に愛されます
ちょっと時間に遅れちゃったかな、そう思いながら早足で急ぐ。
なんとか最上階に到着して、レティーナさまのお部屋の隣にある応接室を目指す。
今ふだんここで魔法の勉強をしてるんだよね。
「おはようございます!」
そう元気に扉を開けるとそこには見慣れない女の子がいた。
あれれ? どういうことだろう?
「おはようございますマリカ。今朝はちょっと遅刻ですね?」
レティーナさまはちゃんと今日は女性のレティーナさま。
最近あたしのトレーニングをしてくれている関係でマジカルレイヤーで男性のマトリクスになってる事も多かったけど。
「ごめんなさいレティーナさま、ちょっと寄り道しちゃいました……」
そうしょぼんとするあたし。
「うーん。何かトラブルでもあったかと心配しましたよ。何もなかったなら良かったですけど」
うきゅう。ほんとごめんなさいだ。
「所で、今日から一緒に聖女見習いの修行を始めるアリアさんです。よろしくお願いしますね」
「アリア・シノザキです。よろしくお願いします」
「あう。マリカ・ホンジョーです。よろしくです」
あれれ、でも、最近は聖女の素質のある子は見つかってないって言ってたよね?
「アリアさんもね、先日の“会”の後、聖女の素質に開花した子なの。仲良くしてあげてね」
え? ということはあたしと一緒? もしかして。そういえば名前もなんとなく日本人っぽい?
「レティーナさま、ちょっとごめんなさい」
あたしはちょっと失礼かと思ったけどレティーナさまの手を取ってアリアに声が届かないだろう奥まで行って。
「ちょっと、どういうことです? もしかしてあたしの時と一緒なんですか?」
そう詰め寄った。
「うーん。完全に一緒なわけでは無いんですけどね」
あーん、きになる!
「こうしてこっそり話してるより、アリアの前でちゃんと話しましょうか? 彼女もたぶんその方が心強いと思いますし」
と、レティーナさま。
「あたしのことも話した方が良いってこと、ですよね? それって」
「そういうことになりますね。もちろん貴女がよかったら、ですけどね? マリアンヌさま?」
あう。そうだ。マリアンヌの気持ちが大事。
対外的な評判とかの問題もあるし。
その辺は何にも無いあたしと公爵令嬢の立場があるマリアンヌの違い、かな。
(わたくしは気にしませんわ。彼女がもしわたくし達と同じなら、力になって差し上げたいと思いますし)
うん。そっか。そうだよね。マリアンヌはそういう子だ。
ありがとうマリアンヌ!
ちょっと気持ちの整理もついてアリアの待つテーブルまで戻る。
「ねえアリアさん。あたし、本城茉莉花。日本人だったんだ」
あたしはそうストレートに話し始めることにした。
なんとか最上階に到着して、レティーナさまのお部屋の隣にある応接室を目指す。
今ふだんここで魔法の勉強をしてるんだよね。
「おはようございます!」
そう元気に扉を開けるとそこには見慣れない女の子がいた。
あれれ? どういうことだろう?
「おはようございますマリカ。今朝はちょっと遅刻ですね?」
レティーナさまはちゃんと今日は女性のレティーナさま。
最近あたしのトレーニングをしてくれている関係でマジカルレイヤーで男性のマトリクスになってる事も多かったけど。
「ごめんなさいレティーナさま、ちょっと寄り道しちゃいました……」
そうしょぼんとするあたし。
「うーん。何かトラブルでもあったかと心配しましたよ。何もなかったなら良かったですけど」
うきゅう。ほんとごめんなさいだ。
「所で、今日から一緒に聖女見習いの修行を始めるアリアさんです。よろしくお願いしますね」
「アリア・シノザキです。よろしくお願いします」
「あう。マリカ・ホンジョーです。よろしくです」
あれれ、でも、最近は聖女の素質のある子は見つかってないって言ってたよね?
「アリアさんもね、先日の“会”の後、聖女の素質に開花した子なの。仲良くしてあげてね」
え? ということはあたしと一緒? もしかして。そういえば名前もなんとなく日本人っぽい?
「レティーナさま、ちょっとごめんなさい」
あたしはちょっと失礼かと思ったけどレティーナさまの手を取ってアリアに声が届かないだろう奥まで行って。
「ちょっと、どういうことです? もしかしてあたしの時と一緒なんですか?」
そう詰め寄った。
「うーん。完全に一緒なわけでは無いんですけどね」
あーん、きになる!
「こうしてこっそり話してるより、アリアの前でちゃんと話しましょうか? 彼女もたぶんその方が心強いと思いますし」
と、レティーナさま。
「あたしのことも話した方が良いってこと、ですよね? それって」
「そういうことになりますね。もちろん貴女がよかったら、ですけどね? マリアンヌさま?」
あう。そうだ。マリアンヌの気持ちが大事。
対外的な評判とかの問題もあるし。
その辺は何にも無いあたしと公爵令嬢の立場があるマリアンヌの違い、かな。
(わたくしは気にしませんわ。彼女がもしわたくし達と同じなら、力になって差し上げたいと思いますし)
うん。そっか。そうだよね。マリアンヌはそういう子だ。
ありがとうマリアンヌ!
ちょっと気持ちの整理もついてアリアの待つテーブルまで戻る。
「ねえアリアさん。あたし、本城茉莉花。日本人だったんだ」
あたしはそうストレートに話し始めることにした。