異世界猫。王子様から婚約破棄されましたが、実は聖女だったのでまったりもふもふ優しく騎士様に愛されます
あたしは馬車の中から騎士さま達を見守りつつ、怪我をした人にはヒールを飛ばし、背後が危険と思えばシールドを、そして全体には能力底上げのためにギアの加護を願った。
本当は極力魔力を温存するよう言われてたけど、だからといって見ているだけは出来なくて。
自分だけこんなところで護られているのがこんなにももどかしいとは思わなかった。なんど外に飛び出して行きたくなったことか。
でも、両脇にガッチリと護衛の女性騎士さまがいる状況では、こっそり支援するくらいしか出来なくって。
歯痒い。
あ、でも両脇ガッチリとガードされててよく外の様子がわかるよねって思うよね? 普通。
あたしもそこはほんと学んでみてできるようになった事なんだけど、
魂の奥深くに潜り、穴から外をみるようにする、
そうすることで目で見ているのとは違った景色が視えるようになる。
空間を広範囲に認識できるようになるの。
実際できるようになった時は飛び上がって喜んだけどね。
まあ、まだそんなに遠くまでは視ることできないし、さ。
知ってる人のレイスを感じることができればもう少し遠くてもなんとかなったりもするけど。
そんな風に、あたしは騎士団の人を見守りこっそりと支援魔法を飛ばしてた。
できることは限られるけどそれでもね。たぶんないよりマシかなって思って。
魔獣が倒されその肉体が四散するにつれ、地面にはその魔獣の魔石が散らばって。
なんだかそこに良くない気が溜まってきたような気がする。
雑多な魔石が集まるとそこには魔力だまりができる、のかな。
魔獣が倒されれば倒されるほど、この場には魔が濃くなっていって。
嫌な感じがする。
そう懸念してた、その時だった。
魔が濃くなり限界を超えたのか、空間が歪み、魔獣、スネークドラゴンがそこに召還された。
巨大な蛇の頭にドラゴンのようなツノが生えたその魔獣。
これまでの魔獣とは比較にならないその巨体がずるっと尻尾を振り回して騎士達に迫る。
ずどーんという轟音と共に弾け飛ばされる騎士達。
とっさに全体に防御魔法を掛けたから若干衝撃は緩和されてると思うけどそれでも。
動けなくなった人がほとんど。まずい!
そんな中スネークドラゴンに向かって飛び出した騎士。
アーサー?
だめ、あれは……。
スネークドラゴンがその口を大きく開き、漆黒のブレスを吐き出した。
突進して今にもその頭に斬りかかろうとしていたアーサーは避けられず、そのブレスの直撃をくらい吹っ飛んだ。
ダメ! アーサー!
あたしはその場で立ち上がって、手を伸ばす。
けれど。
ううん。
助ける! 絶対!
あたしの周りにギア・アウラが無数に集まって顕在化する。 空間の位相をコントロールするその権能を解放し、あたしは跳んだ。
アーサー! アーサー! アーサー!
アーサーの傍に空間を転移したあたしは、傷だらけになった彼を抱きしめて。
命を繋ぎ止めるため、金のキュアを集めてアーサーの身体の中に送った。
ああ、お願いキュア。アーサーを助けて。
そう願って。そして、スネークドラゴンの方に向き直る。
奴は突然現れたあたしを今度のターゲットにしたらしい。大きな口を開き、こちらを狙っている。
あたしの背中には純白の羽。アウラの羽が顕在化して。
あたしはそのまま空中にとどまったまま、左手をスネークドラゴンに向けた。
左眼が金緑に輝き、そして。
あたしは今のあたしの魔力を最大限に放出、光の奔流、エクスプロージョンをそのスネークドラゴンに向けて放った。
本当は極力魔力を温存するよう言われてたけど、だからといって見ているだけは出来なくて。
自分だけこんなところで護られているのがこんなにももどかしいとは思わなかった。なんど外に飛び出して行きたくなったことか。
でも、両脇にガッチリと護衛の女性騎士さまがいる状況では、こっそり支援するくらいしか出来なくって。
歯痒い。
あ、でも両脇ガッチリとガードされててよく外の様子がわかるよねって思うよね? 普通。
あたしもそこはほんと学んでみてできるようになった事なんだけど、
魂の奥深くに潜り、穴から外をみるようにする、
そうすることで目で見ているのとは違った景色が視えるようになる。
空間を広範囲に認識できるようになるの。
実際できるようになった時は飛び上がって喜んだけどね。
まあ、まだそんなに遠くまでは視ることできないし、さ。
知ってる人のレイスを感じることができればもう少し遠くてもなんとかなったりもするけど。
そんな風に、あたしは騎士団の人を見守りこっそりと支援魔法を飛ばしてた。
できることは限られるけどそれでもね。たぶんないよりマシかなって思って。
魔獣が倒されその肉体が四散するにつれ、地面にはその魔獣の魔石が散らばって。
なんだかそこに良くない気が溜まってきたような気がする。
雑多な魔石が集まるとそこには魔力だまりができる、のかな。
魔獣が倒されれば倒されるほど、この場には魔が濃くなっていって。
嫌な感じがする。
そう懸念してた、その時だった。
魔が濃くなり限界を超えたのか、空間が歪み、魔獣、スネークドラゴンがそこに召還された。
巨大な蛇の頭にドラゴンのようなツノが生えたその魔獣。
これまでの魔獣とは比較にならないその巨体がずるっと尻尾を振り回して騎士達に迫る。
ずどーんという轟音と共に弾け飛ばされる騎士達。
とっさに全体に防御魔法を掛けたから若干衝撃は緩和されてると思うけどそれでも。
動けなくなった人がほとんど。まずい!
そんな中スネークドラゴンに向かって飛び出した騎士。
アーサー?
だめ、あれは……。
スネークドラゴンがその口を大きく開き、漆黒のブレスを吐き出した。
突進して今にもその頭に斬りかかろうとしていたアーサーは避けられず、そのブレスの直撃をくらい吹っ飛んだ。
ダメ! アーサー!
あたしはその場で立ち上がって、手を伸ばす。
けれど。
ううん。
助ける! 絶対!
あたしの周りにギア・アウラが無数に集まって顕在化する。 空間の位相をコントロールするその権能を解放し、あたしは跳んだ。
アーサー! アーサー! アーサー!
アーサーの傍に空間を転移したあたしは、傷だらけになった彼を抱きしめて。
命を繋ぎ止めるため、金のキュアを集めてアーサーの身体の中に送った。
ああ、お願いキュア。アーサーを助けて。
そう願って。そして、スネークドラゴンの方に向き直る。
奴は突然現れたあたしを今度のターゲットにしたらしい。大きな口を開き、こちらを狙っている。
あたしの背中には純白の羽。アウラの羽が顕在化して。
あたしはそのまま空中にとどまったまま、左手をスネークドラゴンに向けた。
左眼が金緑に輝き、そして。
あたしは今のあたしの魔力を最大限に放出、光の奔流、エクスプロージョンをそのスネークドラゴンに向けて放った。