異世界猫。王子様から婚約破棄されましたが、実は聖女だったのでまったりもふもふ優しく騎士様に愛されます
クローディア。
白騎士団による魔獣討伐も無事に終わって、あたしはまったりとした日常に戻っていた。
聖女の修行はだいたい一日置きくらい? 大聖女レティーナ様のスケジュールの都合で日程が決まるんだけどわりと半分くらいはそれでも本を読んでの自習だったので、アリアと二人であーでもないこーでもないって話しながら楽しく魔道書を読んでいた。
彼女はなんていうんだろう、この世界の身体があるわけじゃないもともとの日本人の筈なのに、最初から素で魔法が使えた感じ。
っていうか詳しくは教えてくれないけど、もともと日本にいた頃から魔法が使えたって言ってたよ。びっくりだよね?
彼女からは、他の誰からも感じることのない、魔法結晶の力を感じるの。なんだろうね? そんなことある普通。まるで魔獣のように人間の身体の中に魔法結晶があるなんて。
まあこれはあたしも彼女には黙ってる。たぶん彼女の中にあるひみつのにおい。あんまり触れちゃいけないんじゃないかってそんな気がしてるから。
今日はそんな聖女関連はお休みの日。
あたしは身も心もマリアンヌとしてお母様と朝食後のお茶を頂きながらまったりしていると、なんだか思わぬ客人があった。
「フーデンベルク家のクローディア様が訪ねてまいりましたが……」
執事のセバスチャンがそうお母様に耳打ちする。
「いきなりおみえになるなんて不躾ですわね。でもまあいいわ。応接室に御通しして頂戴」
「それが、目的はマリアンヌ様のようなのです。マリアンヌ様にあわせろと、けっこうな剣幕でして」
「まあまあ。はしたないこと。仮にもあちらも公爵家。いったいどんな躾をなさっていらしたのかしらね」
そう言うとお母様、右手をひらひらとさせて額にあてた。
「どうしましょうかマリアンヌ。貴女はどうしたいです?」
と、こちらに向き直ってそう言った。
「あまり親しくして頂いた記憶はないのですが……、クローディア様は従姉妹ですし。わたくし、お会いしますわ」
虐められた記憶しかないんだよね。あんまり好きじゃなかった一つ年上の従姉妹。
お父様の妹、エリザベリートおばさまが嫁いだのがフーデンベルク公爵家。
まあ貴族なんて親戚だらけだからさ、もともと公爵家は王家の分家みたいなものだしね?
お母様と一緒に応接室に入るとそこにはもうクローディアが侍女二人引き連れ待っていた。
「お久しぶりです、クローディアお姉様」
子供の頃、自分の方が年上なのだからとお姉様と呼ぶよう強要されていたせいか、自然にそう呼んでいた。
「まあマリアンヌ! 貴女、なんでマクシミリアン様避けてるのよ!」
いきなりの第一声がそれだったよふにゃぁ。
聖女の修行はだいたい一日置きくらい? 大聖女レティーナ様のスケジュールの都合で日程が決まるんだけどわりと半分くらいはそれでも本を読んでの自習だったので、アリアと二人であーでもないこーでもないって話しながら楽しく魔道書を読んでいた。
彼女はなんていうんだろう、この世界の身体があるわけじゃないもともとの日本人の筈なのに、最初から素で魔法が使えた感じ。
っていうか詳しくは教えてくれないけど、もともと日本にいた頃から魔法が使えたって言ってたよ。びっくりだよね?
彼女からは、他の誰からも感じることのない、魔法結晶の力を感じるの。なんだろうね? そんなことある普通。まるで魔獣のように人間の身体の中に魔法結晶があるなんて。
まあこれはあたしも彼女には黙ってる。たぶん彼女の中にあるひみつのにおい。あんまり触れちゃいけないんじゃないかってそんな気がしてるから。
今日はそんな聖女関連はお休みの日。
あたしは身も心もマリアンヌとしてお母様と朝食後のお茶を頂きながらまったりしていると、なんだか思わぬ客人があった。
「フーデンベルク家のクローディア様が訪ねてまいりましたが……」
執事のセバスチャンがそうお母様に耳打ちする。
「いきなりおみえになるなんて不躾ですわね。でもまあいいわ。応接室に御通しして頂戴」
「それが、目的はマリアンヌ様のようなのです。マリアンヌ様にあわせろと、けっこうな剣幕でして」
「まあまあ。はしたないこと。仮にもあちらも公爵家。いったいどんな躾をなさっていらしたのかしらね」
そう言うとお母様、右手をひらひらとさせて額にあてた。
「どうしましょうかマリアンヌ。貴女はどうしたいです?」
と、こちらに向き直ってそう言った。
「あまり親しくして頂いた記憶はないのですが……、クローディア様は従姉妹ですし。わたくし、お会いしますわ」
虐められた記憶しかないんだよね。あんまり好きじゃなかった一つ年上の従姉妹。
お父様の妹、エリザベリートおばさまが嫁いだのがフーデンベルク公爵家。
まあ貴族なんて親戚だらけだからさ、もともと公爵家は王家の分家みたいなものだしね?
お母様と一緒に応接室に入るとそこにはもうクローディアが侍女二人引き連れ待っていた。
「お久しぶりです、クローディアお姉様」
子供の頃、自分の方が年上なのだからとお姉様と呼ぶよう強要されていたせいか、自然にそう呼んでいた。
「まあマリアンヌ! 貴女、なんでマクシミリアン様避けてるのよ!」
いきなりの第一声がそれだったよふにゃぁ。