異世界猫。王子様から婚約破棄されましたが、実は聖女だったのでまったりもふもふ優しく騎士様に愛されます
あたしに周囲に無数の光るドラゴンが現れた。それはひとつひとつはちいさくて手のひらにすっぽりおさまるようなそんなサイズだったけど。でも。熱く光り輝くエネルギーの塊がそんなドラゴンの姿を形作って。
右手を上に掲げたあたし。光るドラゴンが充分に増えた所で、その右手を紅竜クリムゾンに向かって振り下ろす。
そして。
無数のドラゴンたちが一斉に目の前のクリムゾンに向けて放たれた!
ドラゴン達は光の渦となり紅竜クリムゾンの身体を削いで行く。
次元を遷移しながら逃げるその紅竜を追尾し、確実にその身体に当たって弾けるドラゴン達。
花火が弾けるようにその空を色とりどりの光で埋め、弾け、拡散するレッドクリムゾン。
次第にその竜の姿を保てなくなったそれは、真っ赤な球体、紅竜の核、竜玉を残すのみとなった。
あとはあれだけ!
あたしは右手に竜の意匠の入った長剣。竜を屠る剣、ドラゴンバスタードを顕現させて。
そして背中の4枚の羽を広げて飛んだ!
竜玉のみとなったその紅竜はそれでもその周囲に炎の嵐を巻き起こす。
あたしは左手のシルトガントの盾でその炎を払い、防ぎ、そのまま勢いを殺すことなく目の前の竜玉に向かって突入した。
あたしは、あたしの身長の3倍はあるかとおもわれるその大きな球体にドラゴンバスタードを振り下ろす。
ガキン! と弾かれるドラゴンバスタード。切断するまでには至らなかったけれど。
刃が当たったところから無数のヒビが伸びて。そして。その竜玉は弾けた。弾け散った。
やった?
これで、終わった?
(いや! まだだ! 中から何か出てくるぞ!)
はう? 今のはレティさま?
(ああ。君が俺ごとマジカルレイヤーで包んだからさ。まあそれよりも! よく見ろ! 前!)
うん。弾けた竜玉のそのまん中に、人影が見える。
まさか、紅竜の本体?
そのマナは莫大なエネルギー未だ健在であることを示している。
ああ。あれ。さっきまでより強い?
もう。やんなっちゃう。
うかつに切りかかればその熱量にやられそうなほど真っ赤に煮えたぎる炎を纏った人影が露わになった。
もうあれ、ただのエネルギーの塊?
そんな風にも見えるそれ。
それはだんだんと少女のような姿をを形作って行き。
って。少女? だよねどうみても。
(だな……)
目を瞑って両手を胸元に合わせるその少女。周囲の熱量をその身に吸収した? 周りの熱が引いていく。まるでその少女がはみ出した熱量を回収しているようにも見えた。
そして。
周囲の熱が全て引いて。空中にポッカリと浮かんだその少女が口を開いた。
「わたしはアウラ。アウラ・クリムゾン。あなたは? 誰?」
と、そう。幼さが残ったそんな声で。
右手を上に掲げたあたし。光るドラゴンが充分に増えた所で、その右手を紅竜クリムゾンに向かって振り下ろす。
そして。
無数のドラゴンたちが一斉に目の前のクリムゾンに向けて放たれた!
ドラゴン達は光の渦となり紅竜クリムゾンの身体を削いで行く。
次元を遷移しながら逃げるその紅竜を追尾し、確実にその身体に当たって弾けるドラゴン達。
花火が弾けるようにその空を色とりどりの光で埋め、弾け、拡散するレッドクリムゾン。
次第にその竜の姿を保てなくなったそれは、真っ赤な球体、紅竜の核、竜玉を残すのみとなった。
あとはあれだけ!
あたしは右手に竜の意匠の入った長剣。竜を屠る剣、ドラゴンバスタードを顕現させて。
そして背中の4枚の羽を広げて飛んだ!
竜玉のみとなったその紅竜はそれでもその周囲に炎の嵐を巻き起こす。
あたしは左手のシルトガントの盾でその炎を払い、防ぎ、そのまま勢いを殺すことなく目の前の竜玉に向かって突入した。
あたしは、あたしの身長の3倍はあるかとおもわれるその大きな球体にドラゴンバスタードを振り下ろす。
ガキン! と弾かれるドラゴンバスタード。切断するまでには至らなかったけれど。
刃が当たったところから無数のヒビが伸びて。そして。その竜玉は弾けた。弾け散った。
やった?
これで、終わった?
(いや! まだだ! 中から何か出てくるぞ!)
はう? 今のはレティさま?
(ああ。君が俺ごとマジカルレイヤーで包んだからさ。まあそれよりも! よく見ろ! 前!)
うん。弾けた竜玉のそのまん中に、人影が見える。
まさか、紅竜の本体?
そのマナは莫大なエネルギー未だ健在であることを示している。
ああ。あれ。さっきまでより強い?
もう。やんなっちゃう。
うかつに切りかかればその熱量にやられそうなほど真っ赤に煮えたぎる炎を纏った人影が露わになった。
もうあれ、ただのエネルギーの塊?
そんな風にも見えるそれ。
それはだんだんと少女のような姿をを形作って行き。
って。少女? だよねどうみても。
(だな……)
目を瞑って両手を胸元に合わせるその少女。周囲の熱量をその身に吸収した? 周りの熱が引いていく。まるでその少女がはみ出した熱量を回収しているようにも見えた。
そして。
周囲の熱が全て引いて。空中にポッカリと浮かんだその少女が口を開いた。
「わたしはアウラ。アウラ・クリムゾン。あなたは? 誰?」
と、そう。幼さが残ったそんな声で。