一夜限りの恋人は敵対企業のCEO⁈【後日談有】
「……ええ」
「玲奈は結婚したらどこに住みたい?」
ええと。
なんて答えれば、合格なの。
と、いうよりはネイトの言葉が唐突すぎて、考えられない。
「玲奈の英語は問題ないし、アメリカに来てほしい」
私の肩を抱き寄せ、待ち遠しくてたまらないという声のネイトに、そうしてもいいかななんて思う。
けど。
私、アメリカに行ってなにするの?
ネイトの奥さん?
クロフォードの薬を売るの?
違う。
「僕が後ろ盾になれば、多賀見の薬を世界中に販売することが出来る」
私のとまどいを察したように、ネイトから悪魔のささやきが。
いつのまにか彼の肩を見つめていた視線を、ネイトの瞳に合わせる。
彼は私をじっと見ていて、ぬっと携帯をつきつけてきた。
画面には『It's a hypothetical story(仮定の話)』と書いてある。
……そうなの?
ここは怒るところ?
ムッとした顔をすれば、指を横に振られる。
それとも、同意すればいいのかな?
唇の両端を指で上げてニコっと笑ってみれば、サムズアップされた。
「そうね」
言いながら私は、ふるふると頭を横に振った。
「玲奈は結婚したらどこに住みたい?」
ええと。
なんて答えれば、合格なの。
と、いうよりはネイトの言葉が唐突すぎて、考えられない。
「玲奈の英語は問題ないし、アメリカに来てほしい」
私の肩を抱き寄せ、待ち遠しくてたまらないという声のネイトに、そうしてもいいかななんて思う。
けど。
私、アメリカに行ってなにするの?
ネイトの奥さん?
クロフォードの薬を売るの?
違う。
「僕が後ろ盾になれば、多賀見の薬を世界中に販売することが出来る」
私のとまどいを察したように、ネイトから悪魔のささやきが。
いつのまにか彼の肩を見つめていた視線を、ネイトの瞳に合わせる。
彼は私をじっと見ていて、ぬっと携帯をつきつけてきた。
画面には『It's a hypothetical story(仮定の話)』と書いてある。
……そうなの?
ここは怒るところ?
ムッとした顔をすれば、指を横に振られる。
それとも、同意すればいいのかな?
唇の両端を指で上げてニコっと笑ってみれば、サムズアップされた。
「そうね」
言いながら私は、ふるふると頭を横に振った。