一夜限りの恋人は敵対企業のCEO⁈【後日談有】

　どうして、こんなに甘ったるい言葉が書いてあるの。
　まるで、本当の恋人に宛てみたい。
　期待に、胸が高まる。

「玲奈」
　
　ネイトの瞳があの日のように甘さを湛えていた。
　私が口をひらきかけたら、声がかかる。

「Ihr müsst reden
（貴方たちには話し合いが必要ね）」

　フラウ・ヴューラーが呆れたように私たちを見ていた。

「Ich werde es essen, Ihr solltet zurück in den Raum gehen
（せっかくだから、私は食べていくけど貴方たちは部屋に戻りなさいな）

Mach dir keine Sorgen,
（心配ないわ）

ich werde deine in einer Stunde geliefert bekommen
貴方たちの分は一時間後に届けさせるから」

　追い出されてしまった。