【12/18番外編更新】あまやかしても、いいですか?【完】
緩んだ遼雅さんの腕の力が、私に顔をあげさせてくれる。逆らわずに見つめたら、やさしい瞳が私を射抜いていた。
「ゆずは」
「は、い」
「今日もかわいいです」
「ぜんぜん、そんなことないです、よ」
「本当は今すぐほしいけど、我慢します」
「……うん、と、偉い、です……?」
「あはは、ありがとう。うれしい」
褒められている人が、なぜか私の頭を撫でてくれている。
不思議な現象に笑って、もう一度音もなく近づく人の唇の熱を感じた。遼雅さんとのキスは好きだ。ふにゃふにゃになる。もっと近づきたくなる。
危険な、匂いがする。
「ご褒美もらっても、いい?」
「う、ん?」
「昨日、頑張ったから、今日は定時で帰れると思います」
「え、あ」
「明日はもちろん、休みです。ゴルフの接待も回避しました」
「遼雅さ、ん……?」
「今夜、たくさんもらっていい?」
「つ、かれてます、よね」
「きみが今日、ぐっすり眠らせてくれたおかげで、朝から欲情するくらいには健康です」
ストレートな言葉で胸に突き刺さる。
こんなにも求められて、断れるような人は、この世界にいるのだろうか。
私の手を取って、嵌められている指輪を見て目を細めている。いつもと同じように口づけて、もう一度口を開いた。
「ゆずは」
「は、い」
「今日もかわいいです」
「ぜんぜん、そんなことないです、よ」
「本当は今すぐほしいけど、我慢します」
「……うん、と、偉い、です……?」
「あはは、ありがとう。うれしい」
褒められている人が、なぜか私の頭を撫でてくれている。
不思議な現象に笑って、もう一度音もなく近づく人の唇の熱を感じた。遼雅さんとのキスは好きだ。ふにゃふにゃになる。もっと近づきたくなる。
危険な、匂いがする。
「ご褒美もらっても、いい?」
「う、ん?」
「昨日、頑張ったから、今日は定時で帰れると思います」
「え、あ」
「明日はもちろん、休みです。ゴルフの接待も回避しました」
「遼雅さ、ん……?」
「今夜、たくさんもらっていい?」
「つ、かれてます、よね」
「きみが今日、ぐっすり眠らせてくれたおかげで、朝から欲情するくらいには健康です」
ストレートな言葉で胸に突き刺さる。
こんなにも求められて、断れるような人は、この世界にいるのだろうか。
私の手を取って、嵌められている指輪を見て目を細めている。いつもと同じように口づけて、もう一度口を開いた。