【12/18番外編更新】あまやかしても、いいですか?【完】
とっくに好きになってしまっているから、もしも遼雅さんのこころが私と一緒じゃないのなら、正直に伝えて今後のことを遼雅さんに決めてもらおう。
一人決意して、笑ってしまった。
遼雅さんなら、私が好きになってしまったと言ったら、どうにかして私を好きになる努力をしてくれてしまいそうだ。そうしてくれたらいいなと思っている自分に気づいている。
「……ものすごく、あまえてるのに」
遼雅さんにはうまく伝わっていないのだろうか。
浴室から出て、寝室から持ってきていたルームウェアに着替える。タオルドライした髪をドライヤーにかけて、軽く乾き始めたところで玄関から鍵を回す音が聞こえてきた。
考えもなく、スリッパをつっかけて急いで歩いて、ドアが開かれる前に玄関の前に立った。
想像するよりも荒っぽく開かれた扉の先に、予想通りの人が立っているのを見つけたら、ついさっきまでの悩みなんて全部忘れて頬が勝手に笑ってしまう。
「遼雅さん」
「……柚葉?」
「おかえりなさい」
遼雅さんの目の前まで、あともう一歩踏み出したら、彼は私をまじまじと見つめてから、こわばっていた肩の力を抜いたように見えた。
かなり疲れてしまったのだろうか。
無意識にコートを受け取ろうと思って、両手の掌が出てしまった。
一人決意して、笑ってしまった。
遼雅さんなら、私が好きになってしまったと言ったら、どうにかして私を好きになる努力をしてくれてしまいそうだ。そうしてくれたらいいなと思っている自分に気づいている。
「……ものすごく、あまえてるのに」
遼雅さんにはうまく伝わっていないのだろうか。
浴室から出て、寝室から持ってきていたルームウェアに着替える。タオルドライした髪をドライヤーにかけて、軽く乾き始めたところで玄関から鍵を回す音が聞こえてきた。
考えもなく、スリッパをつっかけて急いで歩いて、ドアが開かれる前に玄関の前に立った。
想像するよりも荒っぽく開かれた扉の先に、予想通りの人が立っているのを見つけたら、ついさっきまでの悩みなんて全部忘れて頬が勝手に笑ってしまう。
「遼雅さん」
「……柚葉?」
「おかえりなさい」
遼雅さんの目の前まで、あともう一歩踏み出したら、彼は私をまじまじと見つめてから、こわばっていた肩の力を抜いたように見えた。
かなり疲れてしまったのだろうか。
無意識にコートを受け取ろうと思って、両手の掌が出てしまった。