COSMOS
バイトを休めば4000円が飛んでいく。

だが、それよりもオレはこの部活を選んだ。

バイトよりも大事だって思ってしまった。

それに...

オレのために他の予定を後回しにして着いて来てくれた久遠に、これ以上迷惑はかけられないと思った。

久遠のためにオレが出来ることならしてやりたいと、そう思ってしまったんだ。

あんなアナウンスをされたのはシャクに障るけど、オレのことを本気で心配して探してくれていたのが分かって、オレの心がじんわりと温かくなったんだ。

久遠由紗、ありがとな。

心の中でそう呟いた後、オレはスマホをタップし、電話をかけた。

店長に何と言われようと構わなかった。

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