COSMOS
――ギーギーギーギー...。


田んぼ道を騒がしいだけの音を鳴らしながら進んでいく。

うわっ...。

すれ違ったワゴン車のハイビームに目が眩んだ。

だが、オレの耳には、

いや、心には、

確かに聞こえた。

確かに響いた。


――全部受け止めるっす。


久遠......

お前、

どんだけいいやつなんだよ。

オレより何倍も男らしいじゃん。

カッコいいじゃん。

なんでそんなに他人に一生懸命になれるんだよ。

なんでそんなに優しくなれるんだよ。

なぁ、

なんでだよ?


< 132 / 731 >

この作品をシェア

pagetop