COSMOS
さてと...。


私は窓の外から吹き込む爽やかな風に吹かれながら、彼の顔を思い出した。

あとは、もうワンコに託すしかないな。

私の見ないところでもカノジョに習ってテニスの練習をしていたりもした。

窓の外からキャーキャーと甲高い声が昼休みに聞こえていたから分かる。

その度ににゃんにゃんは『さっすが、ワンコ先輩っ!』って言って絶賛していた。

まーそうなのだが、それより大事なのは私の運命だ。

彼らのファンに向けてなんていうのは表面上の綺麗な理由で、実際は自分を救ってもらうことが第一優先だ。

頼む、ワンコ。

私を救ってくれ。

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