COSMOS
「さっくん、いっぱい出るけど大丈夫?疲れない?」

「大丈夫大丈夫。2日間あるし、寝れば回復するから」

「そう?」

「うん。オレのことは心配いらないよ」

「分かった。じゃあ、さっくんを信じてわたしはとにかく応援するね!さっくんガンバ!ファイト~オ~!」


羽依...

可愛い。

リズムに乗せて応援してくれるなんて、可愛すぎるだろ。

朝からこんなに贅沢していいのか、オレは。

カレシなんだから、もちろん良いのだが、それでもなんだか気が引ける。

申し訳ない気がしてしまう。

この世に生きる男性の皆さん、天使を独り占めしてすみません。

必ずこの笑顔を守りますんで、温かく見守ってて下さい。

なんて、上機嫌になって廊下を歩いていると、またキャーの嵐に飲み込まれた。

一体台風何号なのか。

もはや数えきれない。

自分達が生み出した台風の中を突き進み、ようやく教室に帰還すると、オレたちの元に春日さんがやって来た。


< 293 / 731 >

この作品をシェア

pagetop