COSMOS
確かに先生は教師には向いていない。

何度も教師失格だと思った。

だが、いざ自分の目の前に立つと教師らしかったから、私は嫌いにはなれなかった。

その笑顔で救われる人もいるなら、私もその1人であって、信頼できる先生だと思っていた。

それなのにこの人は自ら失格だと言った。

それはきっと、いや、絶対私も同じだ。

私だって、部長失格なのだ。


「いくら福祉だの奉仕だの慈善活動だのいっても生徒が犠牲になって肉体的に傷つくことがあってはならない。

それに隠蔽など不正に思われるようなことがあるのもおかしいことよ。

だから、ワタシは......教師を辞めるわ」


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