COSMOS
「単刀直入に言う。オレたちには久遠由紗、お前が必要だ。戻ってきてくれ。頼む」

「無理っす」


はやっ。

返事早すぎだろ。

普通なら、数秒考えてから答えるだろ。

なんだよ、この間の無さわ。

これだから、頑固は困る。

はて、どうするべきか。

オレは頭を抱えた。


「本当に、本当に本当に久遠に居てほしいんだ。

オレだけでなく、皆がそう思ってる。にゃんにゃんからもしつこくメッセージが行ってるだろ?

皆待ってるんだよ、お前の帰りを。

部長なんていない。部長は久遠だけだ。

だから、だから......」

「あの」


久遠がオレの頬をつねった。

何してんだよ。

つめてえし、痛いだろ...。


「私からもいいっすか」

「あぁ」


久遠は手を離し、夜空を見上げた。

眩い星とまん丸の月がこちらを見つめている。

2人が吐く白い息が昇っていく。


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