COSMOS
「久遠」

「へーい」

「オレをスカウトしてくれてありがとな。改めてお礼だ」

「そりゃ、どーも。感無量っす」


オレにとって久遠のいる学生福祉部は無くてはならないものになった。

そこで築いた新たな関係も、出逢いも全て久遠がオレにくれたプレゼントだ。

居場所が出来て、役目が出来て、オレはやっと生きてる心地がした。

父さんが自殺して、母さんと2人になったあの日の絶望から抜け出せていなかったオレを救ってくれたのは久遠だ。

久遠がオレに手を差し伸べてくれたから、オレは今ここにいられる。

生きていられるんだ。

久遠との出逢いでオレは変わった。

確かに変われたんだ。

それが分かったことだ。

< 521 / 731 >

この作品をシェア

pagetop