COSMOS
「あ、そういえば、ワンコ夕飯まだっすよね?」

「なんだよ、急に」


しんみりとまとめに入っていたのに、突然話題を変えるな。


「あの、豚骨ラーメン食べに行きましょー。今なら替え玉8は行けそうっす」

「おい、ちょっと待て。今もう10時になりかけて......」

「大丈夫っす。私の家の近所っすからー。めっちゃ旨いんすよー。

ささ、行きましょ行きましょー。で、もちろん自転車運転よろしくっす」

「は?!ふざけるな!!オレは今絶賛空腹なんだぞ!

そんなやつに漕がせるか普通?!

しかも、さっきだって一生懸命漕いできたってのに!」

「うっさ。相変わらずっすねー。

唾とんでますよー。不衛生極まりない」

「不衛生とかいうな、バカ!」

「あーあ。残念したねー。奢ってあげよーと思ってたのにー。じゃあ、いいっす。1人で行きます」


久遠は俊足で公園のごみ箱へ向かって走り出す。

大根と卵はどこ行ったんだよ?

ったく...

ほんとに

目が離せねえやつだ。

何個あっても足りねえよ。


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