COSMOS
「いじめなんてありゃしないわ。大体において、この学校に入学して2週間でそんなことが起こるなんて、そんな......」

「証拠なら、うちの部員が持ってます。見ようと思えば見られます。

なんなら、そこのスクリーンで写し出して大画面でみましょうか?

まぁ、そんなことしても何も解決になりませんがね。

つうことで、はいっ!気を取り直して、再現してみましょう」

「は?」

「は?じゃないっすよー。いっつもやってんでしょ、いじめ。

私をいじめているA 子ちゃんだと思って再現してください。

私には優秀なボディーガードがいますんで、命の危険が迫ったら助けてくれますからご心配なく。

はい、じゃんじゃんいじめて下さい。

どうぞーー」


しかし、誰も動かない。

そうっすよねー。

こうなることは予測してました、もちろん。

人間って、群れる生き物だから1人が始めないとやらないし、人に見られるって思うと萎縮しちゃっていつものように出来ないんっすよねー。

しかも、それが......悪いことだって分かっていれば尚更。


< 65 / 731 >

この作品をシェア

pagetop