半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
温もりが、じんわりと広がった。
「俺は、大丈夫です」
優しいアサギの声がした。顔は見えなかったけれど、彼がとても穏やかな表情を浮かべているだろうことが、リリアには分かった。
「俺は大丈夫ですよ、姫様」
「……うん」
「ほら、また泣いちゃってます。朝になったら、きっと、もう落ち着いていますよ。そうしたら、旦那様にも触れますから」
「……ぐすっ……うん、ありがとう、アサギ」
やんちゃで強い女の子。でも、本当は昔から温もりがないと寂しがって、ちょっと涙を浮かべるところもあった。
だから、王都にいると、もっとずっと寂しくなってしまうのだ。
「姫様が寝るまで、そばにいますからね」
そんなアサギの声が聞こえた時、リリアは安心して眠っていた。
その翌日、片時も止まることなく続いていた放電が収まった。相変わらずクシャミなどで雷撃が出てしまうが、ずっとバリバリしていないのが嬉しい。
朝に顔を出してくれたツヴァイツァーも、とても喜んでくれた。
「俺は、大丈夫です」
優しいアサギの声がした。顔は見えなかったけれど、彼がとても穏やかな表情を浮かべているだろうことが、リリアには分かった。
「俺は大丈夫ですよ、姫様」
「……うん」
「ほら、また泣いちゃってます。朝になったら、きっと、もう落ち着いていますよ。そうしたら、旦那様にも触れますから」
「……ぐすっ……うん、ありがとう、アサギ」
やんちゃで強い女の子。でも、本当は昔から温もりがないと寂しがって、ちょっと涙を浮かべるところもあった。
だから、王都にいると、もっとずっと寂しくなってしまうのだ。
「姫様が寝るまで、そばにいますからね」
そんなアサギの声が聞こえた時、リリアは安心して眠っていた。
その翌日、片時も止まることなく続いていた放電が収まった。相変わらずクシャミなどで雷撃が出てしまうが、ずっとバリバリしていないのが嬉しい。
朝に顔を出してくれたツヴァイツァーも、とても喜んでくれた。