半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
熱も下がったので、あとはいつもの放電期の症状が落ち着けばオーケーだ。
「旦那様も、お嬢様不足で挙動不審でしたからねぇ」
……私不足って、何?
そう聞いたリリアは、湯浴みを手伝ったくれたメイド達を、困惑した顔で見送ってしまった。身支度を整えたものの、身体に気だるさもあってベッドに座っていた。
すると、彼女達が出て行ったのを一緒に見送ったところで、残ったアサギが肩を揺らして小さく笑った。
「ふっふっふ~、それと同じことが、学院の方でも起こっていそうですけどねぇ」
「突然何よ?」
「いえいえ。ほら、今日でお休みも四日目。姫様がこんなに自宅にいるのって、王都に行き出してからも初めてじゃないですか?」
唐突に改めてそう確認され、リリアは狐耳ごと傾げて考える。
「そうね。授業が長くない時は、父様の社交に付き合ったりしていたし。それがどうしたの?」
「いやぁ、なんとも予想外の、まさかのことになっているようで? ま、俺はどっちでも幸せになる方なら構いませんけど? むっふふふ、思い返すと何度でも笑えます。あの悔しそうな顔! 狐の性分としては、おちょくった感もあってすごく面白いわけです」
聞いてもよく分からなかった。
「旦那様も、お嬢様不足で挙動不審でしたからねぇ」
……私不足って、何?
そう聞いたリリアは、湯浴みを手伝ったくれたメイド達を、困惑した顔で見送ってしまった。身支度を整えたものの、身体に気だるさもあってベッドに座っていた。
すると、彼女達が出て行ったのを一緒に見送ったところで、残ったアサギが肩を揺らして小さく笑った。
「ふっふっふ~、それと同じことが、学院の方でも起こっていそうですけどねぇ」
「突然何よ?」
「いえいえ。ほら、今日でお休みも四日目。姫様がこんなに自宅にいるのって、王都に行き出してからも初めてじゃないですか?」
唐突に改めてそう確認され、リリアは狐耳ごと傾げて考える。
「そうね。授業が長くない時は、父様の社交に付き合ったりしていたし。それがどうしたの?」
「いやぁ、なんとも予想外の、まさかのことになっているようで? ま、俺はどっちでも幸せになる方なら構いませんけど? むっふふふ、思い返すと何度でも笑えます。あの悔しそうな顔! 狐の性分としては、おちょくった感もあってすごく面白いわけです」
聞いてもよく分からなかった。