半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
ひとまず、ようやく久々の外出をしてみることにした。
余分に妖力が余っているのを感じて、ふわりと窓から外に出る。いったん狐の姿に戻ってアサギもついてきた。
「旦那様には、あと一日は大人しくすることを伝えてありますので、散歩も近場でしましょう」
「うん、分かってるわ。へたに雷撃を落としたくないし。畑にやっちゃったら、村の人達も悲しんじゃ――は、は、はっくちゅッ」
「うわっとぉ!?」
どかーんっと雷撃が空気中に走り、アサギが人間の姿に変身して地上に降りた。そのまま落下した彼が、そこで見事にすちゃっと着地を決めた。
「姫様っ、見てましたか! 今の俺、めっちゃイケメン狐じゃありませんでした!?」
……真剣にそう尋ねられても、リリアは分からない。
「そもそもイケメン狐って、何?」
原っぱに降り立ったアサギは、続いてぶんぶん手を振って歩きに誘ってくる。
くしゃみをしたリリアは、鼻を擦りながら「相変わらずポジティブねぇ」と頭にある大きな狐耳を傾げた。
余分に妖力が余っているのを感じて、ふわりと窓から外に出る。いったん狐の姿に戻ってアサギもついてきた。
「旦那様には、あと一日は大人しくすることを伝えてありますので、散歩も近場でしましょう」
「うん、分かってるわ。へたに雷撃を落としたくないし。畑にやっちゃったら、村の人達も悲しんじゃ――は、は、はっくちゅッ」
「うわっとぉ!?」
どかーんっと雷撃が空気中に走り、アサギが人間の姿に変身して地上に降りた。そのまま落下した彼が、そこで見事にすちゃっと着地を決めた。
「姫様っ、見てましたか! 今の俺、めっちゃイケメン狐じゃありませんでした!?」
……真剣にそう尋ねられても、リリアは分からない。
「そもそもイケメン狐って、何?」
原っぱに降り立ったアサギは、続いてぶんぶん手を振って歩きに誘ってくる。
くしゃみをしたリリアは、鼻を擦りながら「相変わらずポジティブねぇ」と頭にある大きな狐耳を傾げた。