半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
リリアは、惚れた、と母が言っていたのを思い出す。言葉を交わしていた時には、もう好きだった、だから言葉を交わし続けたのだと。
当時、幼かったリリアには、ちょっと難しかった。
でも、もっと話していたい、という気持ちだったんだろうなと、恋愛に憧れるようになってから思うようになった。
「母様、次にこっちに来られるのは、秋頃くらいかしらね」
「妖力の影響力を考えると、それくらいは待つかと思います。領地をみておられて、忙しくもされていますから。それがいったん落ち着いた頃合いで、じゃないですかね」
そんなことを話しながら歩いていた。
ふと、リリアは不自然な草音を聞いて足を止めた。動物かしらと目を向けると、そばからアサギが「いや、これは」と思案の呟きをもらした。
その時だった。リリアの目の前に突如、丸々っとした狸が迫った。
「う、うっぎゃああああデブ狸のおバケ――――っ!?」
「どうか知恵をお貸しくださいませ天狐の姫様――――っ!」
同時に、二人の叫びが上がった。
その直後、ずどーんっ、と先程の比にならない雷撃が落ちた。
当時、幼かったリリアには、ちょっと難しかった。
でも、もっと話していたい、という気持ちだったんだろうなと、恋愛に憧れるようになってから思うようになった。
「母様、次にこっちに来られるのは、秋頃くらいかしらね」
「妖力の影響力を考えると、それくらいは待つかと思います。領地をみておられて、忙しくもされていますから。それがいったん落ち着いた頃合いで、じゃないですかね」
そんなことを話しながら歩いていた。
ふと、リリアは不自然な草音を聞いて足を止めた。動物かしらと目を向けると、そばからアサギが「いや、これは」と思案の呟きをもらした。
その時だった。リリアの目の前に突如、丸々っとした狸が迫った。
「う、うっぎゃああああデブ狸のおバケ――――っ!?」
「どうか知恵をお貸しくださいませ天狐の姫様――――っ!」
同時に、二人の叫びが上がった。
その直後、ずどーんっ、と先程の比にならない雷撃が落ちた。