半妖の狐耳付きあやかし令嬢の婚約事情 ~いずれ王子(最強魔法使い)に婚約破棄をつきつけます!~
なんだろうと思って振り返った矢先、リリアは、「うわっ、なんだこれっ」とよける令息達の姿と――そして、泣きっ面のもふもふ狸の顔面が、目に飛び込んできた。
「姫様ぁ――――――っ! うぅ、こんなところにいたんですね! うわああああ人間の学校で広すぎて分かんないっ、もうすごく会いたかっです!」
半ばバニックになったカマルが、狸姿のまま人間の言葉をぎゃんぎゃん言ってきた。
喋る狸が出たと、周りの生徒達は大騒ぎしていた。しかも人間っぽい喜怒哀楽があって余計に怖い、とにかく可愛いやら不気味やらで怖い!と混乱している。
リリアも突然のことで混乱した。
「うわあああぁぁ!?」
真っ直ぐ自分のもとへ大ジャンプをしてきたカマル目掛けて、直後、驚きのあまり狙いを定めて放電していた。
ずどーんっ、と一瞬眩しい光が放たれた。
それがやんだのち、掲示板にぴったり背中を付けているリリアと、廊下に突っ伏しているもふもふ狸の姿があった。
固唾を呑んでいた生徒達が、ゆっくりと後退し始める。
と、またしても若干焦げたカマルが、よろよろと小さな右前足を上げた。
「姫様ぁ――――――っ! うぅ、こんなところにいたんですね! うわああああ人間の学校で広すぎて分かんないっ、もうすごく会いたかっです!」
半ばバニックになったカマルが、狸姿のまま人間の言葉をぎゃんぎゃん言ってきた。
喋る狸が出たと、周りの生徒達は大騒ぎしていた。しかも人間っぽい喜怒哀楽があって余計に怖い、とにかく可愛いやら不気味やらで怖い!と混乱している。
リリアも突然のことで混乱した。
「うわあああぁぁ!?」
真っ直ぐ自分のもとへ大ジャンプをしてきたカマル目掛けて、直後、驚きのあまり狙いを定めて放電していた。
ずどーんっ、と一瞬眩しい光が放たれた。
それがやんだのち、掲示板にぴったり背中を付けているリリアと、廊下に突っ伏しているもふもふ狸の姿があった。
固唾を呑んでいた生徒達が、ゆっくりと後退し始める。
と、またしても若干焦げたカマルが、よろよろと小さな右前足を上げた。